GRATBROWN オーナー
青森出身。パティシエに憧れて上京し、製菓の専門学校へ。
新卒でケーキ製造メーカーに入社後、「Hohokam DINER」「THE SMILE」「GOOD TOWN DOUGHNUTS」など、20代ほとんどの時間をアツシさんが関わるお店で勤務。その後2017年、バリスタの旦那とともに自家製焼き菓子とコーヒーのお店「GRATBROWN」を駒場にオープンしました。
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SHIHO
IDA
伊田 志帆GRATBROWN オーナー
まずは自己紹介をお願いします。
GRATBROWN オーナー
青森出身。パティシエに憧れて上京し、製菓の専門学校へ。
新卒でケーキ製造メーカーに入社後、「Hohokam DINER」「THE SMILE」「GOOD TOWN DOUGHNUTS」など、20代ほとんどの時間をアツシさんが関わるお店で勤務。その後2017年、バリスタの旦那とともに自家製焼き菓子とコーヒーのお店「GRATBROWN」を駒場にオープンしました。
LDFSで働こうと思ったきっかけは?
専門学校卒業後、デパ地下などでケーキを製造販売する会社に入社したものの、あまり長くは続きませんでした。工場勤務だったので、もっとお客さんの近くで働いてみたいと思うようになりました。
そんな矢先、「東京カフェマニア」というカフェメディアでアツシさんがプロデュースするバーガーショップ「Hohokam DINER」の募集を見つけて応募してみました。すると、ありがたいことに採用され、4年ほど働きながら、ハンバーガー作りを中心に仕込みから接客まで学びました。
約2年経った頃、新宿ルミネエストにアツシさんがプロデュースするアメリカンダイニング「THE SMILE」がオープンするというタイミングで、オープニングスタッフとして手伝うことになったのですが、「お菓子をやりたい!」という思いを捨てきれず、一旦卒業しました。
※「Hohokam DINER」「THE SMILE」の運営は株式会社コラボレーション
その頃、サンフランシスコ発祥の人気店「Tartine Bakery」が日本上陸すると聞いて働くことが決まったのですが、計画自体が白紙となり、代わりに大好きだった表参道のマフィンショップ「A.R.I.」で働くことになりました。ようやく新しい職場にも慣れてきた頃、アツシさんに食事に誘っていただく機会がありました。
そこで原宿にドーナツショップ「GOOD TOWN DOUGHNUTS」をオープンすると聞いて、またアツシさんの元へ。これがLDFSに入社することになった経緯です。
そこから3年間。開業準備からチームに加わり、店長になるまで働かせていただきました。
当時の一番の思い出は何ですか?
特に印象に残っているのは、今でも店頭で販売されているクッキーを商品化させたことです。
レシピを試作してはオーナーのアツシさんに食べてもらって、それを何度も繰り返して一つの商品を作り上げました。数ヶ月くらいかかったのではないでしょうか。少しずつ温度や焼き方、材料を変えながら微調整を繰り返して完成させました。本当に苦労したんですが、完成した時にはそれを何倍にも超える喜びがありました。アツシさんは、ダメな時は叱られますが、良い時も全力で褒めてくれる。アツシさんの「美味しい!」をもらった瞬間の嬉しさは今でも忘れません。
LDFSの魅力とは何だと思いますか?
働いているスタッフがいい人ばかりなこと。皆さん個性豊かですが(笑)。それぞれ忙しい中でも店舗の壁を越えて、励ましあったり、モチベーションを保てるように、声をかけてくれていつも救われていました。
あとは、世界中から人が集まるお店で働けるのも魅力の一つだなと思います。「東京・原宿」ってすごい場所なんだなと実感しました。
LDFSで学んだこと、身に付いたことは何ですか?
私は、社会人になってから独立するまで、ほとんどの時間をアツシさんのお店で過ごしたので、
「働く」ということのほぼ全てを学びました。
特には、仕事への向き合い方やレシピを0から生み出す方法や考え方。
超人気店であってもお客さんが来るのは当たり前ではないということなど、飲食店をやっていく上で根本的に大切なことが身に染みつきました。アツシさんは気づいた時にいろんなことを伝えてくれます。当時言われてわからなかったことも今となって納得できることもたくさんあります。独立して8年が経ちますが、今でもあの時に言われたことを思い出しては「確かに!」と思ったりします。
独立してからは、チームで働くことの魅力も実感しています。関わる人が多ければ時には大変なこともありますが、いろんな人がいると、自分にはない視点で物事を考えられたり勉強になることも多かったです。
開業までの経緯をお教えください。
ずっとお菓子作りをやりたいと思いながら20代過ごしてきました。当時付き合っていた彼氏(現在は夫)がバリスタとしてコーヒーをやっていたこともあり、自分で焙煎した豆で淹れるコーヒーのお店をやりたいとお店をはじめ、私はそこに乗っかったカタチです。当時私は「GOOD TOWN DOUGHNUTS」をやりながら、夫の店を手伝っていたんですが、途中から私も本格的に加わるようになりました。
「GOOD TOWN DOUGHNUTS」でも焼き菓子を作っていたので、その時作っていた商品をベースに自分のお店のレシピを考えました。パンは今でも「The Little BAKERY Tokyo」のパンを仕入れて使っています。
飲食ビジネスの面白さ、喜びについて教えてください。
工場時代のこともあったので、お客さんに「美味しかった」とダイレクトに感想をもらえるのが嬉しいです。言葉でなくても、定期的に来てくださるお客様がいるだけで、頑張れます。私自身、お店に食べに行った時あまり感想をストレートに伝えてこなかったのですが、わかりやすく伝えてもらえたことの嬉しさに気づいてからは、店員さんに伝えるようになりました。一人で来た人が家族や別の人と来てくれたり、スタッフを雇い始めてからは、そのスタッフの友達が通ってくれるようになったり、広がりも面白いです。
開業後に経験した苦労について聞かせてください。
とにかくやることが多いこと。私は、ケーキ屋で働いていた経験が沢山ある訳ではないので、引き出しが少なく、とにかく作って、食べて、どうやったら新しくて美味しいものを作れるか日々頭を悩ませています。
優秀なシェフたちのように頭の中で考えてできるタイプではないので、年に一回は海外に行ったり、国内でもさまざまなお店に食べにいっては、その味を覚えてきては試作を繰り返しています。レシピを作ることは一番大変ですが楽しい瞬間でもあります。今は自分が最終判断をする。それが大きな違いですね。
今後の目標はありますか?
健康的に長くお店を続けること。スタッフを育てて、自分達がいなくてもお店が回り、常連さんとのコミュニケーションが取れる状態にしていきたいです。いつか東京を離れて自然に近い場所で小さなカフェをオープンして、働き方も暮らし方も変えてみたいなとも思っています。東京から1.5時間くらいの場所で、2拠点生活を過ごしながら。
お気に入りの飲食店はどこですか?
もちろんLDFSの各店舗はベースにありますが、近所の「TOKYO PASTA WORKS」はお気に入りの一つで、
近くにあってもなくても通いたいお店です。シェフ一人のこぢんまりとしたお店なのですが、手打ちのパスタをはじめ、何を食べても美味しいんです。シンプルに味。規模感も絶妙です。美味しいお店はたくさんある中で、行った後も心に残り続けるお店。余韻が残る美味しさって大切だなと思わせてくれます。
海外だとNYのブルックリンにあるベーカリー「Bakeri」もトータル的に大好きです。
「The Little BAKERY Tokyo」も少なからず影響を受けているお店みたいなのですが、お店も可愛いし全てが美味しくて。決して居心地が良いとは言えないのに、とても素敵でこじんまりとした空間なんです。
その中でおじいさんとおばあさんが一緒に食事をされている光景が印象に残っています。
アツシさんはどんな人ですか?
パワースポットのような人。働いている時も辞めてからもアツシさんと話すだけで不思議と頑張れそうって思えるんです。時には厳しさもありますが、本当の意味で優しい人ってこういう人だなと思います。「アツシさんだったらどう判断するかな?」と今でも考えます。
後になって気付くのですが、先のことまで見据えてアドバイスしてくれる。伝えるって本当にエネルギーが必要だと思うんですが、アツシさんは惜しみなく伝えてくれます。